VAGRANT & STARAY
08.[puple freeze time](1/1)
知らない土地に雨が降る
僕は停留所に佇んで見知らぬ人を見た
死亡記事を眺めて、僕と同じ名前の人を
見つけ射精にも似た感覚
呼び掛ける声さえ遮ってしまう
大雨の心に立ち尽くす
自分を慰めて、自分を愛してやって
自分が甘んじた所で自分を殺す
脳みそが汚らしく流れ出た死体を笑うと
それは自分自身だった
白く濁った、その目は
僕を真っ直ぐ見つめていた
心の闇が顔にまで侵食してる女が
僕に言った、「私を愛してちょうだい」
心の闇が体中に刻まれている僕は
女に言った、「僕を愛してちょうだい」
誰も愛す気なんてないくせに
自分だけをこよなく愛す
そんな2人に理由はなく、所在もなく
存在自体も危うい位置からの
アプローチ、氷に変わって、誰かの
皮膚を傷付けて流れる血を吸う
最も醜い愛し方だけで
これ以外は知らない
躊躇う事なく放った、毒に気付く頃には
君の体は紫の斑点だらけ
ようこそ、僕の世界へ
- 8 -
(C)@ t S u
⇒作品艫激rュー
⇒モバスペ脾ook
[←戻る]