VAGRANT & STARAY
11.[― 緑 木 ―](1/1)










きっと、ここに君への想いを綴っても
一生君には届かないままだと
知っている


だけど、僕こんな事でしか
上手く言えないし
遠回りな素直が精一杯なんだ



僕は君の気付かない場所で君を想い
君は僕の気付かない時間に
何か


残しているのかな
思い出してくれてるのかな
そうだといいな、2人だけの何かを



もしかしたら、真上に広がる大空では
想いと想いは会っているかもしれないね

繋がってるかもしれないね



こんな事、本気で考え始めてる

今日の僕もあの頃よりは大人さ

少し着る服にも気を使い始めて
思考1つ1つも頑なになってきている

なのに、どうしてだろう、君との
思い出が浮かぶ時はいつもあの頃のよう


しっちゃかめっちゃかになっちゃうんだ

1人また赤くなったりもしてる

また君に会いたい、でも分かってる
もうあの別れた日の2人じゃないって事

だからきっと久しぶりとありがとうしか
言えない、それ以上はきっと言わない


今日の天気に教えられた

今いる人を大切に






































また僕はあの日と同じ匂いのする日
胸を躍らせて1人
街を散歩して


草木の青々しさに、見慣れた路地裏に
そっと心のシャッターをきって
振り返る



そして1日1日老けていく
自分の手のしわを見て
時間の美しさを心で知る


そうやって
噛み締めて、踏み締めて、また前向いて
景色に溶けていくよ



嬉しいとか、悲しいとか感じさせない
風に吹かれて、幸せをそっともらってる

祝福の為の涙が溢れてる



僕もおじさんだね

でも未だ熱く胸に迫る想いがある

人より少し、色々経験した分が
今になってやっと僕に追い付いてくる

何と言ったらいい、どう受け取ればいい
その答えを僕は分かっている


鳥が飛ぶ、雲が流れる

そこには変わらない僕がいて

酸素も二酸化炭素も水も全て
ほら、ちゃんとここにあるんだよ

生きる事と死んでく事の
喜びと悲しみがより愛を強くしてく


ただそれだけの事

実感して感動した午後3時





































人って、
皆欠けてる所があると知りながら
何より欠ける事を怖れて嫌う

だからこそ、僕は今日君と出逢う







緑に水をやり、すくすく育っていって

新しい命が顔を出す

そしてどんどん弱っていって
いずれ枯れて跡形もなくなっていって

誰かの思い出や記憶となって
またその命を豊かに彩っていく


忘れられていくんだよ、そして

僕等はきっとそれでいいんだと思う

どんな生き方をしてみてもありきたりで
ありふれていてすごく愛しくって

どんな方法で自分を表現してみても
どこか不完全で、未完成で



何もなくて、何でもある

そんな自分だったりもするし

それが愛という木になるのも

すごく自然で素直な流れだって思う












































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